飲み比べガイド
浅煎りと深煎りで酸味はどう変わる?同じ豆のロースト1と3を飲み比べた
同じモカイルガチェフをロースト1と3で飲んだ実体験から、焙煎度と酸味の関係を整理。「酸味が強い=浅煎り」と言い切れない実例も。
※ 本ガイドは、実際に淹れて飲んだ豆の記録だけを根拠にしています。
同じ豆で焙煎度だけ変えると何が起きるか
焙煎度と味の関係を一番フェアに確かめる方法は、同じ豆を焙煎度違いで飲むことです。ちょうど同じエチオピア・イルガチェフェの豆を、ロースト3(中煎り)とロースト1(浅煎り)の両方で飲む機会がありました。
結果ははっきりしていて、ロースト3では「果物のような酸味がサッと現れるが、強すぎず飲み心地が良い」。ロースト1では「かなり酸味を感じた」。同じ豆でも焙煎度が低いほうが酸味がはっきり立ち、苦味はロースト3ですらほぼ感じないレベルから、ロースト1ではゼロになりました。
ただし「酸味が強い=浅煎り」とは言い切れない
ここで終われば話は簡単なのですが、飲み比べを続けると反例に出会います。フローラルハニー 1800はフルーツジュースを思わせる強い酸味で、ブラインドで「ロースト1では?」と答えたら実際はロースト3でした。残り香のチョコレート感と若干の苦味が、焙煎度のヒントだったのに酸味の印象にかき消されたのです。
コロンビアポパヤンウォッシュトも体感ではロースト2くらいに感じて、実際は3。さらに瑞夏ブレンドはロースト2なのに、飲んだ20銘柄で最強の酸味でした。つまり、焙煎度は酸味の「傾向」を作りますが、豆自体の個性がそれを上回ることが普通にあります。
焙煎度と酸味の体感一覧
| 銘柄 | ロースト | 酸味 | 苦味 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| モカイルガチェフ 2200 G1(ロースト1) | 1 | 浅煎りの教科書。酸味がはっきり立つ | ||
| 瑞夏ブレンド | 2 | ロースト2で酸味最強。豆の個性が焙煎度を上回る例 | ||
| モカイルガチェフ 2200 G1(ロースト3) | 3 | 中煎りで酸味と飲みやすさが両立 | ||
| フローラルハニー 1800 | 3 | ロースト3なのに浅煎りと誤答した強酸味 | ||
| トロピカルマウンテン | 4 | ロースト4。酸味ゼロ、苦味はスッと抜ける | ||
| ケニア グレートリフトバレー | 4 | ロースト4なのに軽やか。深煎り=重いの反例 | ||
| マンデリンSGリントン | 5 | ロースト5。飲んだ瞬間苦味、冷めると微酸 |
実用的なまとめ
酸味を楽しみたいなら浅煎り〜中煎り(ロースト1〜3)から、酸味を避けたいなら深煎り(ロースト4〜5)から選ぶ。この出発点は実飲でも裏付けられました。そのうえで、同じ焙煎度でも豆によって振れ幅が大きいので、最後は銘柄ごとの実飲記録で確かめるのが確実です。酸味が苦手な人は酸味が少ない豆のガイドも参考にしてください。